1.はじめに
私が転職を考えた理由については、別の記事で詳しく書いています。人事異動による職種変更、サーフィン頻度の減少、家族の将来への不安、自身のキャリア形成など、複数の要因が重なったことが背景にあります。

本記事では、その中でも 仕事面の転職理由に焦点を当て、私がどのように転職を検討し、どのように決断し、どのようなプロセスを歩んだのかをまとめます。
2.転職活動をはじめた経緯・理由
(1)私の職務経歴
私は、新卒で社会インフラを支える大企業に就職しました。事業部門と企画部門に大きく分かれる組織で、私は事業部門に配属され、現場経験を積みました。7年間の現場従事、2年間の管理業務を経て、「このまま事業部門でキャリアアップしたい」という思いも芽生えていました。
しかし突然、事業部門から企画部門(本社)への異動が発令されました。 当時、事業部門は理系採用、企画部門は文系採用が基本で、事業部門採用者が企画部門へ異動するのは“異例中の異例”。「事業部門でのキャリアアップが断たれた…」と肩を落とした記憶があります。
それでも気持ちを切り替え、企画部門での業務に挑戦しました。組織風土改革など、これまで経験したことのない領域に携わり、視野が一気に広がりました。
さらに転機は続きます。 関連会社(発注機関)への3年間の出向。 制度・仕組みの制定プロセスを学び、企画力の基盤を築く貴重な経験となりました。
出向後は再び企画部門(本社)へ。 出向経験を活かし、研修改革・業務改善・DX推進・研究開発体制整備など、横断的なプロジェクトの事務局として6年間従事。 現状把握 → 課題抽出 → 改善計画 → 制度改廃・システム整備 → 運用定着まで、一連のプロセスを主導し、一定の成果を残しました。ここで、企画業務への適性とやりがいを強く感じるようになり、「企画部門でキャリアアップしたい」という思いを抱き始めていました。
しかし再び、運命の人事異動が発令されます。 事業部門への復帰。しかも青森(弘前)。
現場から離れて10年超。企画力より経験値が重視される職場。0→1を生み出す企画業務から、1を1通りにこなす作業的な仕事への転換は正直ショックでした。これまでの経験が活かせないことへのモヤモヤも日増しに増えていきました。また「仕事のための仕事」や「前例踏襲・価値の少ない慣習的な仕事」が残存しており、それを変えようとしない姿勢・風土にも、疑問を感じました。
(2)転職の決意
自分の適性とやりがいを強く感じる「企画業務でスキルアップを図りたい」。 しかし 「組織構造上、それが叶う可能性が低い」 という現実を踏まえ、転職を決意しました。
なお、ここでは、仕事面からの転職理由を述べていますが、実際には「サーフィンが身近にある暮らしをしたい」という思いが最も大きな理由であったことは言うまでもありません。
3.転職活動のプロセス
サーフィンが身近にある暮らしを実現するため、企画業務でのスキルアップを図るため、私は転職活動を始めました。最初から、強い決意を持って活動に臨んでいたわけではありません。軽い気持ちで転職サイトに登録し、サーフィンが盛んな宮崎県から企業探しを進めていきました。
■2025年9月
- 転職意欲:弱い
- 活動概況:
- 転職サイト登録
- エージェントと面談し、サーフィン移住&企画業務志望での転職意向を伝達
- 企業検索:宮崎県、転勤なし、企画職
- 家族への共有:妻にのみ相談、本気にされず
■2025年10月上旬
- 転職意欲:弱い
- 活動状況:
- 転職サイトへの情報登録が完了
- 条件にあう複数企業に応募
- 全社書類選考で落選
- 企業検索:宮崎県、転勤なし、企画職
- 家族への共有:応募前に家族に相談、良い反応なし
■2025年10月下旬
- 転職意欲:弱い
- 活動状況:
- 条件にあう企業が減少
- 対象エリアを拡大して検索・応募
- 企業検索:宮崎県・静岡県・宮城県、転勤なし、企画職
- 家族への共有:宮城県には一定の理解、他エリアは難色
■2025年11月上旬
- 転職意欲:非常に弱い
- 活動状況:
- 全社書類選考で落選
- 「自分の経験・キャリアでは転職は難しいか…」と感じる
- 家族の難色もあり、転職意欲が低下
- 家族への共有:転職活動は一度保留にすることを伝達
■2025年11月下旬
- 転職意欲:再燃
- 活動状況:
- エージェントと再度面談しアドバイスを受ける
- 「サーフィン移住は湘南や千葉は候補にならないか?」
- 「あなたのキャリアは首都圏を中心にニーズがある」
- 面談後に転職意欲が再燃
- 条件を変えて企業検索を開始
- エージェントと再度面談しアドバイスを受ける
■2025年12月上旬
- 転職意欲:強い
- 活動状況:
- 条件を変更し、企業検索
- 複数企業に応募
- 企業検索:東京都・神奈川県・千葉県、転勤なし、企画職
- 家族への共有:
- 条件変更して再度活動することを伝達
- 湘南移住に一定の理解を得る
■2025年12月下旬
- 活動状況:
- 1社が書類選考を通過(A社)
- エージェントと面談し、面接に向けてアドバイスを受ける
- 「企業は即戦力を期待している」
- 「面接試験は企業とのマッチングの場」
- 「あなたの経験・スキルを、即戦力としてどう売り込めるかを答える」
■2026年1月下旬
- 転職意欲:非常に強い
- 活動状況:
- さらに2社(B社・C社)が書類選考を通過
- A社は一次面接で不合格
- 複数企業の書類選考を通過したことで、転職への自信がつく
■2026年2月上旬
- 活動状況:B社・C社ともに一次面接合格
- 家族への共有:湘南移住に同意を得る
■2026年2月中旬
- 活動状況:
- B社の二次面接合格(内定)
- C社の二次面接は辞退
- B社はフルリモートワーク、C社は半々であったため
- 家族への共有:湘南移住時期は、第一子の中学卒業(高校入学)に併せ来年3月とすることに決定
■2026年2月下旬
- 活動状況:
- 会社に退職願いを提出
- 強い慰留が予想されたため、退職理由を文章でまとめ、退職願いと合わせて上長に提出
- 前向き・明確な理由であったため、慰留を受けることなく退職願いが受領
この後は、2ヵ月の年次有給休暇取得後に退職し、2026年6月から転職先に入社。
4.転職活動のポイント
軽い気持ちで始めた転職活動でしたが、以下の3点はしっかり行いました。いずれも、面接で必ず質問される内容かと思います。
(1)転職理由の明確化
前向きな理由を軸にすることで、ブレない意思決定ができますし、面接でも一貫した説明ができます。私は次の2点を明確に言語化しました。
- 自身の強みである企画力を活かした業務に従事したい
- しかし現職の組織構造上、それを実現することが難しい
この2点を整理することで、面接でも迷いなく答えられるようになりました。なお、「海・サーフィンのある暮らしを実現したい」という理由は、企業側に伝える必要性がないため、面接では触れていません。
(2)経験・スキル・強みの言語化
自分の経験・スキル・強みを言語化しておくことは、面接での大きな武器になります。 私は以下の点を整理し、どの企業にも共通して伝えられるようにしました。
- 研修改革・業務改善・DXなど、会社成長施策(プロジェクト)を推進してきた経験
- 現状把握 → 課題抽出 → 改善計画 → 制度改廃・システム整備 → 運用定着まで、一連のプロセスを主導してきた企画力
- 他部門と協力しながら案件を進めてきた調整力
これらは「即戦力性」を示す材料になるため、面接官の反応も良かったと感じています。
(3)貢献できる分野の明確化
企業は「この人は、入社後にすぐ活躍できるか」を重視します。そのため、募集職種や業務内容に対して「自身の経験・スキル・強みがあれば、入社後すぐに貢献できる」と伝えられることが非常に重要です。
私の場合は、DXや業務改善などの業務・支援業務を行っている企業に応募していたため、面接では次のように伝えていました。
「御社が現在取り組んでいる●●について、私は現職で同様の業務を担当してきました。 入社後はすぐに貢献できると考えています。」
この“具体的な貢献イメージ”を伝えることが、面接突破の大きなポイントになったと感じています。
5.転職活動中の不安
転職活動を進める中で、私は常に揺れ動いていました。初めての転職、20年間お世話になった会社との別れ。準備を整えても、応募を重ねても不安は完全に消えることはありませんでした。
- 「今の会社にいた方が良いのでは…」
- 「でも、このままでは企画業務ができない…」
- 「家族を養っていけるのか」
- 「新しい職場で馴染めるのか」
- 「自分のスキルを活かせるのか」
こうした不安はありましたが、前章で記載した3つの軸があったことで、前に進むことができました。
なお、私は相談することは無かったですが、エージェント型の転職サイトでれば、こういった不安にも適切にアドバイスを頂けるかと思います。
6.おわりに(転職後の今)
転職して約1ヶ月が経過しました。
年収は前職より約10%ダウンし、大企業ゆえの福利厚生や退職金もなくなりました。 しかし、得られたものは非常に大きいです。
- 残業ほぼゼロ
- 土日祝は確実に休み
- 夜間・休日の呼び出しなし
- “仕事のための仕事”がない
- しがらみからの解放
- やりたい企画業務ができる
- フルリモート
- 服装自由
フルリモート環境にも慣れ、職場のコミュニケーションも問題ありません。朝サーフィンが可能な生活リズムとなり、家族と過ごせる時間も増えました。
自分が満足する人生を送るために、転職を決意しましたが、総じて「転職して良かった」 と感じています。
もちろん不安がゼロになったわけではありませんが、企画業務(プロジェクトマネジメント支援)に従事できること、教育環境が整っていることもあり、前向きに取り組めています。
