1.はじめに
私が転職や湘南への移住を決断できた背景には、「マイホームを持たなかった」という選択が大きく影響しています。
「家族ができたらマイホーム」 そんな文化は、今の日本に根強く残っているように感じます。私が以前勤めていた会社でも、「家は買わないの?」 と聞かれることが多くありました。特に、私が長く暮らしていた東北・信越地方では、 土地が広く、持ち家文化がより強い傾向があります。 “家を持つのが当たり前”という空気があったのだと思います。
その中で私は、「マイホームを持たない」という選択をしました。
2.私がマイホームを買わない理由
(1)自由度を失わないため
私は以前、大企業に勤めており、 一定期間ごとに人事異動が発生する環境にいました。そのため、家を買ったとしても、 配属によっては住めない可能性がある という現実がありました。
- 住むために買った家に住めない
- 家族と離れて暮らす可能性がある
- にもかかわらず、ローンを支払い続ける
こうした状況は、私にとって“自由を制限される”感覚でした。そのため、 住む場所を柔軟に選べる賃貸を選びました。
これは、転勤がない方や地元に根ざしたい方には当てはまらないかもしれません。 あくまで、私の働き方に合わせた理由です。
(2)資産形成のスピードを重視したため
家を買う場合、多くの人は住宅ローンを利用します。 ただ私は、資産形成の観点から以下の点を懸念していました。
- 住宅ローン金利 > 投資利回りになりやすい
- 30年以上の長期負債を抱える
- 純資産(=資産-負債)が増えにくい
- 場合によっては債務超過(=資産<負債)のリスク
- ローン返済後の家の価値は限定的
もちろん、「住宅は資産になる」「家賃がもったいない」 という考え方もありますし、それは正しい側面もあります。ただ私は、“負債を抱えるより、投資に回す” という方針を選びました。
(3)固定費を抑えたいと考えたため
家を買うと、ローン以外にも固定費が発生します。
- 固定資産税
- 修繕費
- 地震・火災保険
- 管理費(マンションの場合)
これらは、家計に重くのしかかります。私は 固定費を抑えて、資産形成やサーフィン、家族との思い出づくりに回したい と考えました。これは、何にお金を使いたいかという価値観の違いであり、 家にお金をかけることが幸せにつながる方もいらっしゃると思います。
(4)ライフイベントに柔軟に対応したかったため
人生は長く、家族構成や暮らし方は変化していきます。
- 子どもが小さい時期
- 子どもが中高生で忙しい時期
- 子どもが巣立った後の夫婦2人の時期
- 老後の暮らし
買った家が、 そのすべての時期にフィットするとは限りません。一方で、賃貸であれば、“その時の暮らしに合う家”に住み替えることができます。 また築浅物件に住み続けることも可能です。もちろん、マイホームにも「同じ家で長く暮らす安心感」「家族の思い出が積み重なる喜び」 といったメリットもあります。
私は、 変化に合わせて住まいを変えられる柔軟性 を重視しました。
(5)被災リスクを軽減したかったため
日本は世界有数の自然災害大国です。地震、大雨、台風、大雪…
被災に備え、保険に加入していても、損害額=補償額になるとは言い切れません。その場合、 ローンだけが残る可能性もあります。賃貸であれば、 極論ではありますが、 住み替えればよく、負債だけが残ることもありません。ただし、「持ち家だからこそ災害に備えて強固な家を建てたい」 という考え方もあります。それも立派な選択だと考えます。
3.さいごに
10年ほど前、マイホームを買うことを検討した時期もありました。 当時は、今ほど明確に理由を言語化していたわけではなく、「なんとなく違う気がする」という感覚で買わなかったのだと思います。
しかし、今振り返ると、 マイホームを買わなくてよかった と強く感じています。
私の中では、「家を持つリスク(デメリット)」 が「 家を持つメリット」よりも多かった ということです。
ただし、これはあくまで私の価値観であり、 収入・地域・家族構成・価値観によって答えは変わります。家を買うことで得られる幸せもありますし、その選択を否定するつもりはまったくありません。
私は、 自分と家族の人生にとって最適な選択として、賃貸を選択しました。

